東京都の蓄電池補助金はマンションでも使える?令和8年度の対象条件と申請主体を解説

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東京都の蓄電池補助金はマンションでも使える?令和8年度の対象条件と申請主体を解説

公開 2026.07.22最新更新 2026.07.22
東京都の蓄電池補助金はマンションでも使える?令和8年度の対象条件と申請主体を解説

「マンションに住んでいるけれど、東京都の蓄電池補助金は使えるのだろうか」。分譲マンションにお住まいの方や、管理組合として省エネ対策を検討している方から、こうした相談を数多くいただきます。

結論として、東京都の蓄電池補助金は集合住宅も助成対象です(制度の全体像は「東京都の蓄電池補助金の総合ガイド」をご覧ください)。ただし戸建てと決定的に違うのは、「誰が申請するのか」によって使える制度そのものが変わる点です。ここを取り違えると、申請の途中で対象外と判明するケースがあります。

本記事では、マンションで使える2つの制度の違い、専有部・ベランダ設置の可否、管理組合として進める手順までを公式情報にもとづいて解説します。ご自宅の条件でいくら受け取れるかを具体的に知りたい方は、無料診断で中立な立場からのシミュレーションもぜひご活用ください。

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結論

マンションで東京都の蓄電池補助金を使う際は、以下の4点を押さえておきましょう。

  • 集合住宅も助成対象。制度上マンションが除外されているわけではない
  • 助成対象者は「機器の所有者」=共用部なら管理組合、専有部なら区分所有者
  • V2Hを同時設置するなら専用の別制度(上限1,500万円)が使える
  • 賃貸物件の入居者は所有者ではないため申請できない

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東京都の蓄電池補助金はマンションも対象【申請主体で使える制度が変わる】

東京都の蓄電池補助金はマンションも対象【申請主体で使える制度が変わる】

東京都の家庭における蓄電池導入促進事業は、戸建て住宅だけでなく集合住宅も助成対象に含めています。まず押さえるべきは、以下の3つの申請主体の違いです。

  • 共用部に設置する場合:管理組合(管理者または管理組合法人)が申請
  • 専有部に設置する場合:区分所有者本人が申請
  • 賃貸物件の場合:入居者は申請不可(所有者はオーナー)

集合住宅も助成対象に含まれている

東京都の蓄電池補助金の事業ページでは、対象となる住宅の区分に集合住宅が明記されています。マンションにお住まいだからという理由だけで、この制度が使えないということはありません。助成単価は戸建てと同一の10万円/kWh、DR実証に参加しない場合の上限は120万円/戸です(「助成額の計算方法はこちら」)。むしろ後述するとおり、太陽光の上乗せ助成についてはマンションのほうが有利に設定されている項目もあります。

助成対象者は「助成対象機器の所有者」と定められている

東京都の制度における助成対象者は、助成対象機器の所有者(国および地方公共団体を除く)です。マンションの共用部に設置する場合、機器の所有者はマンションの区分所有者全体、つまり管理組合になります。太陽光側の事業では、助成対象者として「管理組合(管理者または管理組合法人)」が明記されており、管理組合が申請主体になることが制度上想定されています。専有部に個人で設置する場合は、区分所有者本人が申請主体です。

賃貸マンションの入居者が申請できない理由

賃貸マンションにお住まいの方は、原則としてこの補助金を申請できません。理由は単純で、助成対象者は「機器の所有者」であり、賃貸物件では入居者ではなくオーナー(貸主)が所有者にあたるためです。入居者が費用を負担して設置したとしても、建物への定着物となる蓄電池システムの所有権の扱いが問題になります。賃貸物件で導入を検討する場合は、まずオーナーまたは管理会社への相談が出発点になります。

マンションで使える東京都の補助制度は2つある

マンションで使える東京都の補助制度は2つある

マンションで太陽光・蓄電池を導入する場合、東京都には性格の異なる2つの制度が用意されています。どちらを使うべきかは、EV充電設備(V2H)を同時に導入するかどうかで決まります。

マンションで使える東京都の2制度
制度名条件蓄電池の助成額
①家庭における蓄電池導入促進事業V2Hは不要10万円/kWh・上限120万円/戸
②集合住宅向け太陽光発電システム等普及促進事業V2Hと同時設置が必須定格容量×20万円が上限

①家庭における蓄電池導入促進事業(10万円/kWh・上限120万円)

1つ目は、戸建てと共通の制度です。蓄電容量1kWhあたり10万円が助成され、DR実証に参加しない場合の上限は120万円/戸です。DR(デマンドレスポンス)実証に参加する場合は、この上限120万円という制限そのものが撤廃されます。加えて、エネルギーマネジメント機器・IoT関連機器を新たに設置する場合は1台あたり15万円、設置しない場合は1台あたり10万円が加算されます。V2Hを導入しないマンションでは、こちらが基本の選択肢になります。令和8年度の主な変更点は「令和8年度の制度変更まとめ」で解説しています。

②集合住宅向け太陽光発電システム等普及促進事業(V2H同時設置が条件)

2つ目は、マンション専用の集合住宅向け太陽光発電システム等普及促進事業です。こちらは充電設備(V2H充放電設備)の電源として太陽光発電システムと蓄電池を同時に設置する場合に限られる制度で、太陽光発電や蓄電池だけを単独で導入する場合は対象になりません。東京都のEV充電設備普及施策の一環という位置づけのため、EVの利用が前提になっている点に注意が必要です。

EVの有無で選ぶ制度が決まる

整理すると、判断基準は非常にシンプルです。EVを保有していない、あるいはV2Hを導入する予定がないマンションは①、EV充電設備の整備とあわせて再生可能エネルギーを導入したいマンションは②が選択肢になります。②は設備全体で上限1,500万円と規模が大きいため、駐車場を持つ分譲マンションが共用部の電力対策とEV充電インフラを同時に整備する場合に適した制度といえます。

集合住宅向け事業でマンションが受け取れる助成額と条件

集合住宅向け事業でマンションが受け取れる助成額と条件

V2Hと同時に導入する②の制度は、助成額の規模が大きい一方で条件も細かく定められています。主な内容は以下のとおりです。

集合住宅向け太陽光発電システム等普及促進事業の概要
項目内容
蓄電池の上限定格容量 × 20万円(太陽光の定格総出力の2倍の容量まで)
太陽光の上限定格総出力 × 30万円
設備全体の上限1,500万円
対象者助成対象設備の所有者(個人・事業者・管理組合)
必須条件V2Hとの同時設置/売電しないこと/交付決定前の着工不可

蓄電池は定格容量×20万円が上限

蓄電池の助成額は定格容量×20万円が上限です。ただし太陽光発電の定格総出力の2倍を超える蓄電池容量は対象にならないという制限があります。たとえば太陽光を10kW設置する場合、対象になる蓄電池容量は20kWhまでという計算です。蓄電池だけを大容量にしても助成額は増えないため、太陽光と蓄電池の容量バランスを設計段階で検討しておく必要があります。

太陽光は定格総出力×30万円、設備全体で1,500万円まで

太陽光発電の助成額は定格総出力×30万円が上限です。既存住宅の陸屋根に設置し防水工事を伴う場合は、定格総出力×18万円がさらに上乗せされます。設備購入費・設置工事費の全体では上限1,500万円までとされており、大規模マンションでも活用しやすい設計になっています。

「売電しないこと」「交付決定前の着工不可」が必須条件

この制度を利用する際は、2つの制約を必ず守る必要があります。1つは発電した電気を売電しないことです。あくまで充電設備や共用部で自家消費することが前提の制度設計になっています。もう1つは交付決定を受ける前に工事へ着手しないことです。管理組合の総会で決議が下りたあと、すぐに工事を発注してしまうと対象外になるため、申請と工事のスケジュールは慎重に組む必要があります。

マンションの陸屋根は太陽光の上乗せ助成が戸建ての2倍

マンションの陸屋根は太陽光の上乗せ助成が戸建ての2倍

意外と知られていませんが、家庭における太陽光発電導入促進事業の陸屋根向け上乗せ助成は、集合住宅のほうが戸建てより手厚く設定されています。太陽光側の制度全体は「東京都の太陽光補助金 総合ガイド」にまとめています。

陸屋根設置時の上乗せ助成額(令和8年度)
建物区分架台設置経費防水工事経費
新築 戸建(陸屋根)対象外対象外
新築 集合住宅(陸屋根)20万円/kW対象外
既存 戸建(陸屋根)10万円/kW18万円/kW
既存 集合住宅(陸屋根)20万円/kW18万円/kW

集合住宅の架台設置経費は20万円/kW

陸屋根に太陽光発電を設置する場合、架台の設置経費として上乗せ助成があります。集合住宅は1kWあたり20万円で、既存戸建ての10万円/kWと比べて2倍の水準です。マンションの屋上は陸屋根であることがほとんどのため、この上乗せがほぼ確実に適用される点は、マンションならではの利点といえます。

既存マンションは防水工事経費も18万円/kW上乗せされる

既存の集合住宅で陸屋根に設置する場合は、防水工事経費として1kWあたり18万円がさらに上乗せされます。屋上防水の改修時期と太陽光の設置時期を合わせられれば、大規模修繕の負担軽減にもつながります。管理組合として長期修繕計画を検討している場合は、防水工事のタイミングとあわせて設置を検討する価値があります。

マンションの専有部・ベランダに蓄電池は設置できる?

マンションの専有部・ベランダに蓄電池は設置できる?

検索が多いのが、専有部やベランダへの設置可否です。制度と物理的な条件を分けて整理すると、以下のようになります。

  • 制度上:専有部への設置が明確に禁止されているわけではない
  • 実務上:管理規約・配線・重量・防火区画の4点で詰まりやすい
  • ポータブル電源:蓄電池システムに該当せず補助対象外

制度上は否定されないが、管理規約と構造で詰まるのが実情

東京都の制度において、マンションの専有部やベランダへの設置が明確に禁止されているわけではありません。しかし実際には、管理規約や建物の構造上の制約から、専有部への単独設置は難しいケースが大半です。制度が使えないのではなく、物理的・規約的な条件で計画が止まるという構造になっています。

共用部への配線・重量・防火区画という3つの壁

具体的な障壁は主に3つあります。1つ目は配線で、蓄電池を分電盤に接続するには共用部を経由する工事が必要になる場合があり、管理組合の承認が要ります。2つ目は重量で、家庭用蓄電池は100kg前後の製品も多く、バルコニーの積載荷重の確認が欠かせません。3つ目は防火区画で、バルコニーは避難経路を兼ねるため、避難ハッチや隔て板の前に物を置けないという制約があります。

ポータブル電源は蓄電池補助金の対象外

ベランダに置ける手軽な選択肢としてポータブル電源を検討される方もいますが、ポータブル電源は「蓄電池システム」に該当せず、東京都の蓄電池補助金の対象になりません。持ち運び可能な小型電源と、住宅に定置して分電盤に接続する蓄電池システムは、制度上明確に区別されています。防災用として有用な製品ではありますが、補助金の対象になると誤解して購入しないよう注意してください。

マンションの管理組合が東京都の蓄電池補助金を使う進め方

マンションの管理組合が東京都の蓄電池補助金を使う進め方

共用部への導入を管理組合として進める場合、戸建てとはまったく異なる合意形成のプロセスが必要になります。全体の流れは以下のとおりです。

  • ①理事会での検討:導入目的・設置場所・概算費用の整理
  • ②複数社からの見積取得:機器構成と工事範囲を比較
  • ③総会での決議:区分所有者の合意を得る
  • ④都への事前申込:契約締結前に必ず実施
  • ⑤契約・工事・交付申請兼実績報告

総会決議までのスケジュールに余裕を持つ

管理組合として共用部への蓄電池導入を検討する場合、理事会での検討を経て総会での決議が必要になります。多くのマンションでは通常総会が年1回のため、検討開始から決議までに半年から1年程度を見込んでおくのが現実的です。臨時総会を開催する方法もありますが、招集手続きの負担を考えると、通常総会に合わせて議案化するほうがスムーズに進みます。

事業は令和9年度まで継続予定のため時間軸は間に合う

合意形成に時間がかかることを心配される管理組合も多いのですが、東京都の蓄電池・太陽光補助金の事業実施年度は令和9年度までとされており、助成金の交付自体は令和11年度まで予定されています。一定の時間的余裕はあると考えてよいでしょう。ただし令和8年10月1日以降に事前申込をする場合は、SIIの令和8年度登録済製品一覧に登録された機器のみが対象になるなど、年度途中でも条件は変わります。

契約前の事前申込を絶対に飛ばさない

管理組合の案件で最も多い失敗が、総会決議の直後に施工業者と契約してしまうケースです。東京都の制度は助成対象機器の契約締結前に事前申込を行うことが原則であり、この順序を逆にすると助成を受けられません。総会の議案には「補助金の事前申込完了後に契約する」という条件を明記しておくと、事故を防げます。具体的な手続きは「クール・ネット東京の申請方法と必要書類」をご確認ください。

マンションと戸建てで東京都の蓄電池補助金はどれくらい違う?

マンションと戸建てで東京都の蓄電池補助金はどれくらい違う?

制度上の助成単価は共通ですが、実際の導入しやすさには差があります。将来的な住み替えを検討している方向けに、両者を比較しておきます。

マンションと戸建ての比較(令和8年度)
項目マンション戸建て
蓄電池の助成額10万円/kWh・上限120万円10万円/kWh・上限120万円
太陽光の助成額(既存)15万円/kW・上限45万円15万円/kW・上限45万円
陸屋根の架台上乗せ20万円/kW10万円/kW
申請主体管理組合または区分所有者所有者本人
意思決定総会決議が必要本人の判断のみ

助成単価は同じでも、意思決定の速さが違う

助成単価そのものはマンションも戸建ても変わりません。むしろ陸屋根の上乗せはマンションのほうが手厚い設定です。決定的に違うのは意思決定のプロセスで、戸建ては所有者本人の判断だけで進められるのに対し、マンションは総会決議という合意形成が必須になります。個人の裁量で導入時期を選べるかどうかが、実務上の最大の差です。

住み替えを検討中なら戸建ての助成額も把握しておく

現在マンションにお住まいで、将来的に戸建てへの住み替えを検討している方は、戸建てで導入した場合の助成額もあわせて把握しておくと判断材料になります。既存住宅の戸建てであれば、蓄電池は最大120万円(DR実証参加時は上限撤廃)、太陽光は最大45万円が基本です。物件購入と同時に設備導入を検討する場合、補助金を織り込んだ資金計画が立てやすくなります。世帯パターン別の金額は「東京都の蓄電池補助金は300万円もらえる?」で試算しています。

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よくある質問

制度上は集合住宅も助成対象です。ただし専有部への設置は管理規約や構造上の制約があるため、実務上は共用部への設置が現実的な選択肢になることが多くなります。まずは管理組合または管理会社への相談から始めてください。

定置型の蓄電池システムであれば制度上は対象になり得ますが、バルコニーの積載荷重・避難経路の確保・共用部を経由する配線工事について管理組合の承認が必要です。なおポータブル電源は蓄電池システムに該当せず、補助対象になりません

できます。共用部に設置する場合、管理組合(管理者または管理組合法人)が助成対象者になります。太陽光側の事業では助成対象者として管理組合が明記されています。

原則として申請できません。助成対象者は機器の所有者であり、賃貸物件ではオーナー(貸主)が所有者にあたるためです。導入を希望する場合は、オーナーまたは管理会社にご相談ください。

まとめ:マンションでは「誰が申請するか」の確定が最初の一歩

まとめ:マンションでは「誰が申請するか」の確定が最初の一歩

東京都の蓄電池補助金は、マンション(集合住宅)でも利用できる制度です。助成単価は戸建てと同じ10万円/kWh・上限120万円で、陸屋根の架台上乗せは戸建ての2倍の20万円/kWと、条件面ではむしろ有利な部分もあります。

一方で、共用部か専有部か、V2Hを導入するかどうかによって、使うべき制度と申請主体が変わります。まず「誰が申請するのか」を確定させ、そのうえで管理組合や管理会社との調整を進めることが、マンションで補助金を活用する最短ルートです。

ご自宅のマンションが対象になるか、どの制度を使うのが有利かを具体的に確認したい方は、無料診断で中立な立場からのシミュレーションをご活用ください。設置条件の確認から補助金の取りこぼしチェックまで、費用は一切かかりません。

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